死という最大の恐怖を感じ尽くした話
アイデンティティのお引越しが起こる少し前に、私は自分が死ぬ夢を見ました。
その夢は、いきなり始まりました。
「ああ、もうすぐ死ななければいけない・・・」
「でも、どうしようか・・・」
「死ななければいけないことは、わかっているんだけどな・・・」
夢の中で、私はどうやら死ななければならない状況のようでした。
でも、夢の中ではあるものの、やはりかなりの怖さがあり、私は少し迷っていました。
ふと下を見ると、自分の内臓が地面に落ちていました。
「ああ、もう内臓が出ている・・・」
不思議なことに、痛みはありません。
内臓が出ているので、どのみちもうすぐ死ぬことは間違いないと思いました。
私は決意しました。
「よし、死のう」
そう決意して、ふと自分の手を見ると、日本刀を握っていました。
私は一気に、自分で自分の首を切りました。
夢の中なので、とてもきれいにスパッと切れました。
痛みはまったくありませんでした。
しかし自分の首を切り落とした数秒後、私はとてつもない恐怖に包まれました。
それは味わったことのないほどの純粋な恐怖でした。
その恐ろしいほどの純粋な恐怖に包まれたとき、私はなぜか、絶対に逃げないと瞬時に誓いました。
「この恐怖を感じ切ってやる」
なぜかわかりませんが、そのように思いました。
そしてそれがとても重要なことに思えました。
私は恐怖の真ん中にずっといました。
全身はあまりの恐怖に、まるで釣り上げられた魚のように、尋常じゃないくらい大きく震えました。
とてつもない恐怖の中、私はその恐怖を感じ切ること、味わい切ることに集中していました。
まったくの未知の領域に進む恐怖、
自分が消滅してしまう恐怖、
もう二度と戻ってこれない恐怖、
私はその最大級の恐怖をど真ん中で感じていました。
「どれだけ続いてもかまわない、自分がどうなってもかまわない」
「でも、絶対にこの恐怖を感じ切るんだ・・・」
私は夢の中で、なぜか強くそのように思いました。
しばらくすると、徐々に恐怖が小さくなっていくのがわかりました。
ピークを越えたのだと思いました。
恐怖はどんどん小さくなって、やがて消えてしまいました。
もう何も感じませんでした。
私は首のない状態で立っていました。
やがて身体は、前のめりにゆっくりと倒れ始めました。
しかし不思議なことに、私の視点は、頭があったあたりから動きませんでした。
身体が完全に前のめりに倒れても、私の視点は変わらず、頭があったあたりのままでした。
そして次第に、ゆっくりと上のほうに視点は移動していきました。
それはまるでサナギから蝶に孵化するような感じでした。
私の意識は、そのように身体から離れました。
そのとき、私は完全に、自分は身体ではないことを悟りました。
私は透明で純粋な意識であって、身体ではないことをはっきりと知りました。
そのような夢を体験しました。
そのような体験から、私は死がそれほど怖いものではないと思うようになりました。
それは死の恐怖、最大の恐怖を克服した瞬間でした。
私は夢の中でそのような体験をしました。
それから程なくして、アイデンティティのお引越しが起こりました。
アイデンティティのお引越しが起こると、夢の中の出来事ではなく、今度は本当に私の意識は肉体から離れました。
肉体から離れたとき、私は痛みもなく、怖さもありませんでした。
私は肉体が自分ではないことを、知りました。
私は肉体から離れても死なないことを、直接体験を通じて知りました。
「肉体ではないわたし」という存在は、死を越えて永遠に生きる存在なのだということを直感的に知りました。
死という最大の恐怖を感じ尽くして以来、私は怖いものがほとんどなくなりました。
とても軽やかで自由になりました。
そして私は、今 見えているすべてが、わたしだと感じるようになりました。
今 聴こえるすべての音が、私の音だと思うようになりました。
肉体意識から離れると、私ではないものは何もないと感じるようになりました。
私は以前より安らかになりました。
そのようにして、私は分離の世界を卒業していきました。
そしてそれから約1年後、神との合一体験が起こり、私は神と一つになりました。
私は神と一つになり、ようやく本当の自分が誰だったのか思い出しました。
私はあなたの本性を知っています。
私はあなたの光を見ています。
今日もあなたのことを応援しています。
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